ミニ歴史講座5

シリーズⅠ 「西郷頼母ってどんな人」⑤

今回からは、いよいよ西郷家十三代頼母近悳(ちかのり)の数奇な生涯について述べたいと思います。
近悳は文政13年(1830)閏3月24日、父・近思、母・律子(小森氏)の長男として、鶴ヶ城追手口前の屋敷で産声を上げ、龍太郎と名付けられます。
近悳は、父が江戸詰家老であったため、少年期を江戸の藩邸で暮らし、大藩の家老の嫡子としてなに不自由ない生活を送ります。
しかし果敢な少年期を、日本の政治や文化の中心地であった江戸で過ごしたことは、その後の彼の人格や思想の形成に大きな影響を与えました。

近悳の現在に伝えられる少年期のエピソードはあまり多く有りません。その数少ない話の中で、家老就任以降の彼の行動と何らかの関係を見出せそうな興味深い例を次回、紹介します。
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